2017年9月15日
瑞牆山カサメリ沢
メンバーは私、H、bullの3人
何事においても得意なことと苦手なことは誰にでもあると思うが、クライミングも例外ではない。
クライミングにおいては体格的なものであったり、どういう登りをしてきたか、どの岩場で登ってきたのか、様々な要因が折り重なって得意なことと不得意なことがはっきりしてくる。
得意な分野であれば5.13の課題であっても苦もなくできてしまう反面、苦手な分野であれば5.12の課題でも全然できなかったりする。
今回はそれぞれ得意な分野が異なるメンバー3人が揃った。
ロボ(5.12c)
コートダジュールのロボ(12c)はスラブ・カンテのラインで脚も使ってカンテを抱きかかえ、リーチも必要となる私が苦手となる課題。
抱きかかえるムーヴはまだしもリーチは絶望的、途中しなくてもいいランジをスラブでやらなければならず、全体的に私の体格に全く合わない苦手ルート。一度手をつけたがやる気を削がれ封印した。
bullは抱きかかえや脚で押さえこむムーヴを得意とし、当日はロボを完登するつもりでやってきた。そして午前中にあっさりレッドポイント。私は見学しているだけ。いつかやるだろうか。
ロボ12c
トップガン(5.13a)
私の目的はトップガン13a。高度のある場所でランジ2連発のボルダラーなら皆やりたくなる課題だろう。瑞牆を代表する派手な課題。
途中は11aくらいのガバ、そこから細かいカチポケットから最初のランジ。身長ある人なら大したランジではないはず、最後はリップへ大ランジ。
いわゆる速筋タイプの私はこの日2便目でサクッと完登。早い動きが苦手な遅筋タイプ人はかなり苦労させられる課題。得意な人は13aよりも簡単に感じるはずだが、苦手な人はきっと絶望を感じるはず。
オールオアナッシング(5.12d)
話には聞いていた、全体的にホールドが遠いと。名前の通りできるかできないか分かれるルートのようだ。
Hはリーチはあるが苦手なようであった。というよりも花崗岩が全体的に苦手であるらしい。それに対し私は花崗岩が全体的に得意で片っ端から花崗岩ボルダーを登りまくってきた。
ホールドが遠いと聞いてやる気がなかったが、トップガンを登った後なんとなく触ってみた。確かにホールドは遠くて私の体格(162cm)でギリギリだし、ホールドも細かい。
しかしムーヴは私の得意とする動き、サイドアンダーから遠く細かいホールドを保持してキャンパシング気味に足上げ、一本指ポッケからまた遠いサイドカチ、バランスの悪い状態からかかりの良いカチ。
どうやらHは最初のカチの保持が苦手なようだ。実質的に核心は1級程度の短いボルダーチックなルートであるため、花崗岩ボルダーをたくさん登っておく経験が必要そうな印象。
私は運よく得意な課題であったため、3便目で登れた。
グレードはあくまで目安。登った人が感覚的に決めるものだと私は思う。
ロボ、トップガン、オールオアナッシングはそれぞれ登りの質が全く異なるルートで、トポ上では一番グレードの低いロボ12cが私には一番難しく感じている。
岩質、距離感、経験則、体格、これらの要素で得意にもなるし不得意にもなりグレードも変わる、異なるタイプのルートを触ってみて改めてそう感じる日であった。